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結縁   [心]

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昨年あるきっかけで密教の灌頂を受けた。
仏と縁を結ぶ儀式であり、僧侶や信者に交じり奈良の真言宗の寺院で行なった。
眼は布で覆われ、マントラを唱えながら、僧侶に導かれ曼荼羅に向かう。
真っ暗な胎内を光へ、誕生へと向かうような不思議な感覚。
30年程前に「空海」の映画を見たとき、この儀式を受けてみたいと思ったが現実になり驚いた。
ジョギングで呼吸を整えると経を読むのは無心になりやすく、毎回違う感覚が自分を迎え入れてくれる。
あと数ヶ月で50才になるのだが、身体と心を健康に保ち、感性をさらに清め深め、いい仕事をするには20代には考えられなかったトレーニングが不器用な僕には必要になった。
空海は最も尊敬する芸術家であり、密教は総合芸術であり、宗教というよりも宇宙の哲学そのもののように感じる。
50の誕生日からサーフィンも始められたらいいなと考えることもある。
故郷静岡の海岸で波を見ながらいつも思う。無理だろうけど。
ハワイの波乗りには波と仏教を同軸上で考える人もいる。
宇宙を人生を解く鍵が密教には溢れている。
その案内人が遍照金剛、つまり空海。
「サーフィンと空海」そんな本のタイトルまで考える。
難しいものを面白く。

「バリの魅力は何ですか」と何百回も聞かれた。
「アニミズムがいまだ残り、忘れかけた日本の心がこの島にはまだあるようで懐かしい感覚になる」とか「人々が素朴で優しい」あるいは「島にいるだけで心が平和になる」などいろいろなことを答えたような気がする。一度行ってみないと理解できない感覚のなかにバリの魅力はあるのは事実。

今日僕はこの問いを受けたならこのように答えるだろう。
「その島は僕にとって縁のある島だった」




「空海と密教美術展」を観てきた。
感想は後日。

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