戦士の舞い [バリ Bali]
昨夜、久しぶりにバリス(戦士の踊り)を演奏する。
昨年のガムラン講座の発表会でウジャン・マスという曲をやって以来のテンション。
最初はちょっと気合いが入りすぎて失敗。
じょじょに肩の力が抜けてきて身体中が楽しくなってくる。
いい汗をかく。
バリスは僕にとって特別な曲。
バリに頻繁に通っていたころは年間100日以上をこの島に滞在し、作品撮りをしていた。
朝起きるとクルマを運転し、島中を回る。
オダラン(祭り)を探し、いつどのような儀式があり、どんな奉納舞踊があるか村人に尋ねる。
その場で正装に着替えオダランに参加させてもらうこともあれば、滞在しているウブドに帰ってから夜に出直すこともあった。
いい写真が撮れることもあれば、時間と体力、そして精神力がすり減っていくだけの数日間もある。
スランプもくる。
そんな時は、撮るリズムを身体の中から沸き上がらせることが必要。
ウブドにいると毎夜ガムランが演奏される。
バリスはポピュラーな演目であり、上手な踊り手も多い。
当時お気に入りは彗星のように現れたスマラ・ラティというグループ。
デワ・ブラタの華のあるクンダン(太鼓)にあわせ、アノムというカリスマが踊る。
僕はその音を身体中にたっぷりと入れ、シャッターを押すリズムを音楽にゆだねる。
気持ちは戦士!
共に闘う!
演奏が終わったあとは、写真のスランプなことなどどこかに消えている。
バリスは僕にとって心の栄養剤であり、精神安定剤だった。
昨日は全開で演奏した。
バリで聴いていたバリスと僕とが決定的に違うこともみえてくる。
もちろん技術は蟻と恐竜が闘うほど比べ物にはならないが、叩きながら思うことがあった。
戦士は地を跳ね、躍動する。
たたくというより、音をえぐり上げるような感覚で演奏しないと、戦士はポコポコ跳ねるだけになってしまう。
地から湧き出るような、持ち上げるような音をだしたい。
そして一瞬の間に訪れるやるせない色気。
演奏しながら闇の中をアノムが踊る。
仲間達はみな上達したなとこの日も思った。
レヨンの響きがいい。
ウガルも頑張っている。
女性舞踊のレゴンはみなそれぞれに完成しつつある。
僕も頑張らないと。
各地に旅立っていった仲間達と再び演奏する日まで。。
(あっちさん、次の曲はレヨン頑張りましょうね!)
※ お知らせ ※
フォトブック大使というものをやっています。
これについてはあらためてお知らせしますが、まずはこちらで ↓
http://photobook.kitamura.jp/case/taishi.html
恥ずかしながら顔写真入りです。
2010-04-14 09:56
コメント(2)
わっ、いきなりご指名ビックリしましたよ(笑)
粋なレヨン隊にしましょう!!
by あっち (2010-04-17 20:05)
あっちさん
火酔うクラスレヨン隊男組に女性ファンはメロメロでしょうね(笑)
by kohara (2010-04-17 21:09)