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ガムラン2   gameran2 [バリ Bali]

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20年ほどまえ、日本でガムランを初めて観た。
プリアタンから来たティルタ・サリの公演はあまりにも感動が大きく、翌日にバリ行きの航空券を予約したほどだった。

京都の清水寺では観光客が帰った夜、あの有名な舞台の上でスマラ・ラティーの奉納演奏を体験した。
バリスが、バロンが、古寺に舞った。

スダマニの演奏も素晴らしかった。
スマランダナの甘い音色が身体の中に溶けていった。

週末、トゥラン・ブーラン*f の公演に行った。
この日本人女性だけのガムラン・グループは今月にバリのアート・フェスティバルに出演し、そのまま凱旋公演を行った。
日本で、そしてバリでかなりの練習を積んだことは知っていた。
演奏者の実力があがったのはもちろんだけど、音のまわりにあった余分なものがそげ落ち、奏でる音が輝き、限りなく広がっていくことに驚いた。
音が楽しんでいれば、もちろん演奏者の心もオープンでいる。
聴衆の心はその中に溶け込んでいった。
日本ガムランの新しい歴史がはじまったことをこの日感じた。
とても美しく、力みなぎる公演だった。



今年もまた「阿佐ヶ谷バリ舞踊祭」が開催される。
8月8日、9日。
会場は杉並第一小学校。
トゥラン・ブーラン、スカル・ジュプンと連日の生ガムランと華やかな踊りの数々。
お勧めのイベントです。

http://www.t3.rim.or.jp/~panorama/





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江の島バリSUNSET2009 [バリ Bali]

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8月22日(土)、23日(日)に開催される『江の島バリSUNSET2009』で写真展をします。

タイトルは『音降る島』
場所は江の島展望灯台の中です。

特設ステージでは、22日はトゥラン・ブーランの演奏にバスンダリ、プスパ・ラトナなどのみなさんの踊り。
23日はウロツテノヤ子の演奏に、バリ舞踊やバロン、そしてケチャと両日バリでいっぱいです。
バリ料理やエステも楽しめます。

夏休みの予定をあけておいてください。
詳しい情報はまた後日。


http://www.enoden.co.jp/light_house/0908_balisun.html









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いい男になる薬  JAMU         [バリ Bali]

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眠れない日。

それはジャムーを飲み過ぎたからか。
インドネシアにはジャムーという薬草を調合した言わば漢方薬がある。
例えば咳がでたら、お腹をくだしたときには、眼が疲れたときは、など症状にあわせて町のジャムー屋さんが薬草を配合してくれる。
なかには胸が大きくなるジャムー、若返るジャムーなどちょっとわからないものもある。

昨日、インドネシア帰りの友人にお土産のジャムーをもらった。
「いい男になるジャムー」だという。
ということでまとめてグッと飲んでみた。
すぐに身体はポカポカ。
エネルギーがフツフツ。
そのせいなのかよく眠れなかった。

バリでも町中でジャムー屋さんをみかける。
今度行った時は、ガムランがうまくなるジャムーとか探してみることにしよう。

いい男になるジャムーはまだ2袋残っている。
はたして僕はいい男になれるだろうか?





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バロン [バリ Bali]

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日曜日、雨があがり近所の弁天さんに行った。
この神様は芸術やお金を守ってくれる。
そして今日はいつもより御利益のある特別な日だという。

自分の中で一つの区切りとしていたガムランの発表会も終わり、仕事という言葉がより大きくなってきた。
この年代になると、「自分のやるべきこと」が仕事の中にどのように活かしていくか、ということでより真剣に考え悩むようになる。
苦しい時代ゆえに、やるべきことは多く、ハードルもまた高くなる。
高く設定しないと、低い方に流れて行く弱い自分も知っている。
新しいことを始めるには、まず自分のなかに川を作り出すこと。
川は水の心を知り、大きな川のにおいを探す。
弁天さまは水の神でもある。
旅立ちにはいい日、そしていい場所。

夏には富岡八幡宮でバリの聖獣バロンの踊りをガムランの演奏とともに奉納している。
この奉納のために集まるメンバーになったことで、僕はガムランを始めるようになった。
昨年、少しガムランから離れていた時期があった。
一年間は休憩し、奉納にも出ないとも考えていた。
写真を撮りに、日本各地、または近所をいつも歩いている。
写真と共に僕はある。
八幡様はある時代のブームになった神様であり、八幡神社はいたるところに存在する。
この神社の前を通るたびに、なにか八幡様に申し訳ないことをしているような気がしてならないと思うようになった。
「おまえ、来年は奉納に来ないのか。いつも守っているのだぞ」と言われている感じ。
精神的に落ち着かない。
そして富岡八幡宮の裏には大きな池があり、赤い美しい社がある。
ここにいるのは弁天さま。
古くからこの地を守っているという。

毎年の奉納演奏では夏の天気はよく変わる。
小雨が降り出し、天を仰ぎながら、すべる楽器を拭きながら演奏したこともある。
そして人にはどうすることもできない力を感じる。
自らを奉納することによって、人は浄められ、圧倒的な力の存在を知る。
撮るという行為もいったんは捧げることから始まるのかもしれない。
許しを得なければ人の心も自然も撮れない。
奉納も写真も僕には同じ行為。
自ら縁を断ち切ろうとしたは愚行だったのかもしれない。
また友人達に助けられた気がする。

写真とガムラン。
ガムランと友人。
友人と写真。



そんな八幡様の元に集まった仲間達が31日に千葉で演奏します。
お近くの方は、興味のある人は、ぜひ足を運んでください。
仕事の都合で参加できないはずだった僕も出演できるようになりました。
31日に、あるいは夏の奉納演奏でお会いできることを楽しみにしています。



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場所は「北習志野」
「きたならし〜の」ではありません。




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黄金の雨 [バリ Bali]



ピンクの揃いの衣装が、初夏の緑と、木漏れ日の温かな光のなかで輝いていた。

それぞれが、それぞれの思いと環境の中で、この日に向けて頑張ってきた。
埼玉や横須賀から講座に通う人。
忙しい仕事の中で時間を調整することもまた難しい。
遠く、兵庫や富山からも練習に来る仲間もいる。
みなガムランが好きで、このクラスに愛情をもっている。

この日、ステージでのオープニング演奏は僕達のクラス。
タイトルはウジャン・マス。意味は黄金の雨。

ライステラスに、バナナの葉に、緑の庭に雨が降る。
ときおりヤシの葉を雨がつたい、葉が揺れる。
優しい雨、そして時に激しく、温かな南の島に美しい雨が降る。

雨の曲を演奏するということで、もしこの日に雨が降ればこのクラスの立場はちょっと苦しかった。
天気予報をみながら、晴れを祈る。

2年間、ともに練習を重ねていると仲間達の演奏の進歩を感じる。
自分にはセンスを感じていないが、この仲間達の練習を、演奏を、後方から、時には前から盛り上げていきたいと考えていた。
このクラスにしかない魅力。
カメラマンとしての仕事は、感動を見てもらう人に伝えること。
このクラスの才能を、創り出す音を、伝えたい。

木漏れ日のなか、ステージにあがる。
みんなの姿を見ていると「前にいこう」という意志を感じる。
前回のような緊張感とは違う、静かで確かなエネルギー。
みんなが同じ音を想像している。
今日の演奏は大丈夫だと確信。

テンポはいつもより早くなるだろうからミスは当然。
演奏は楽しく、リカバリーは冷静に。

音が鳴る。
黄金の雨が、黄金の光へとかわっていく。





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パッ プル パ デン♪ [バリ Bali]

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明日はいよいよガムランの演奏会。

午前中の撮影は順調に進み、午後の打ち合わせもテンポよく終わった。
すぐに帰って練習。
苦手なところをひたすら反復していたら、なんとなくハイになってきた。
いける気分…
どうせ何カ所か間違えるのだから、気にしないで、仲間もお客さんも楽しくなるようにウワ〜といきたい。

心配していた天気もどうやら晴れ。
遠足の前の子供の気分。
きっと早朝に目が覚めてしまうだろう。
このワクワク感は久しぶり。

ほんらいは間違えてはいけないのだろうけど、間違えることを先回りしているとなんとなく落ち着いてくる。
スピードに慣れないとゆとりはできない。
それは音楽のスピードだけではなく、心のスピード。
まじめに遊ぶことは大切なのだと思う。

楽しい週末が過ぎると来週は久しぶりの九州。
佐世保はいまだ行ったことのない街。

仕事も遊びと一緒。
熟練は瞬間の余裕を生む。
それが技となり、観る人の心をなごませる。
瞬間にこそ最高の贅沢が宿る。



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ガムランは爆発だ〜 [バリ Bali]

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ガムランの発表会まで講座は残すところあと1回。

今週の練習は前回よりは進歩。
まだまだ上手くいかないところは多いが、クラスの目指す意識がまとまってきたように感じた。
レヨン隊(ま〜るい楽器)もかっこよく決めていた。

所属する初心者クラスが上級者と同じように演奏できるわけがない。
それはどんな芸術でも、スポーツでも、仕事でもありえない。
小学生が松坂からヒットを打つようなもの。
ということで、バ〜〜ンと勢いで演奏!
聴いている人達を一瞬でも「お!」と驚かせたら最高。
このクラスならできる。

練習のあとに仲間達と話をする。
みなそれぞれに心の中に、仕事に、多くのものを抱えている。
講座は生き物であり、完成するということはないのかもしれない。
そしてまた再びおなじメンバーで演奏することも。
それぞれの内に秘めたものが当日の演奏で爆発できたら素晴らしいと思う。
残り1回の練習をみんなで楽しみたい。
遠方に住む仲間達も当日には参加する。
きれいな演奏ではなく、自分達らしいエネルギーがだせればいい。
それがみんなのガムラン。
祭りが始まる。





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いよいよ… [バリ Bali]

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[ 音工場Omori バリ島のガムランと舞踊のコンサート ] の御案内
Penampilan Gamelan Bali 2009

日時:2009年5月23日(土)
   13:00〜Balaganjurスタート(16時くらいまで)
   天候不順の際は24日に順延
   (音工場Omoriの留守番電話のメッセージでご確認下さい)
場所:はねぎプレーパーク〔羽根木公園
   小田急線梅ヶ丘駅下車 徒歩5分

出演:バリ・ガムラン講座生、バリ舞踊講座生、講師

主催:はねぎプレーパーク+音工場Omori

料金:無料!

会場はお客様用の椅子席はご用意しておりません。全て桟敷席になります。
ブルーシートが敷いてはありますが、手狭になっておりますので、各自で敷物を
ご持参頂ける様お願いいたします。

お問い合わせ:
音工場Omori おとこうば おおもり(日曜・祝日休み)
〒143-0016 大田区大森北6-26-18 サンミニヨンビル3F
Tel&Fax.03-3764-6451
E-mail : info_otokoba@yahoo.co.jp
http://www.sound.jp/otokoba/x/topics/pentas20090523.html





いよいよ本番間近。

逃げようか…
ガバッと挑もうか…
エアーガムランの練習を始めようか…
駆け巡る妄想。

練習時間はあとわずか。


頑張ります!!





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バリの音 [バリ Bali]

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バリで知り合った友人の家に行く。
ライブで使った写真などを見てもらう。
視点についてのアドバイスなどいつもこの人が言うことは面白く、また深くうなずいてしまう。
3〜40分話し込み、家を後にする。

後日談だが、その後この家を訪れた人に「いまどこかでガムランが鳴っているように聴こえたのですが音楽でもかけているのですか」と聞かれたそうだ。
バリでカメラに閉じ込めた音が解放されたとしたら…
もしそうであれば写真家として最高の喜びを感じてしまう。
しかし、そんなことがあるのだろうか。

僕の住む家は少し高台にある。
パソコンから目を離し、窓の外を見ると電柱の上にいつもカラスがいる。
巣を作ったようだ。
近所迷惑にならないように小さな音でガムランの練習をするときもいつもこちらを見ている。
不思議そうにちょっと首をかしげてこちらを覗く姿はとても可愛い。
僕のだす音は果たしてカラスの子供の胎教にいいのだろうか?
それとも性格の悪いカラスに成長してしまうのだろうか。
僕のガムランは一羽のカラスの運命を左右する???




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逃避行? [バリ Bali]

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来月にはガムランの発表会がある。
昨晩の練習後にはあと3回しか講座のないことに衝撃を受ける。
逃げようか…

失敗した時にも優しかった先生の目から笑いが消えてきた。
「おらおら、もう間違えてんじゃねえぞ」という雰囲気を感じながらも、対処法を教えてくれる先生はさすが。
下手なりにも進歩(かな?)

覚えは悪く、才能もなく、ジョークもたまにはすべる自分でも仲間達が支えてくれることがとても嬉しく感謝している。
やはり、まだ逃げられない。

最近になって実年齢を数えるのをやめることにしたのだが、40歳を過ぎたからこそ学ぶことは多い。
年齢的にも、立場的にも、見られることが多くなったゆえにより学ばなくてはいけないと思う。
走ることも、痩せることも、仕事も、写真も、ガムランも、食事も、感性も、智恵も、生き方も、未来も。

ほんとうの楽しみはこれからだ。



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可能性 [バリ Bali]

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バリに行き、運気が少しずつ好転している気がする。
浄化し、素直な気持ちでいれたのが良かったのかもしれない。
それは写真にも現れていた。

先週末はガムランとリハーサル。
素晴らしい演奏者達に支えられ、写真が踊り出す。
ガムランを習い始めてよかったと思ったのは、演奏者の閃く瞬間に心地よく写真を送り出そう
とする意識ができたこと。
写真もまたライブである。

今回のバリは多くの友人達が持ってきてくれた縁で始まった。
ライブ、写真展、ラジオ、バリで支えてくれた友人達。弟。
「好きなように、思うがままに撮りなさい」という声がどこからか聴こえてくるようだった。

これからもいろいろなことにチャレンジしていこうと考えている。
既存の媒体だけではなく、みんなで作ることの楽しさ。
不可能、限界、などという意識は早く取り外した方が心地いい。
可能性という未来が人生からいなくなってしまう。
一つずつ、一人ずつ繋げていくことこそ大切。

写真も生き方も、器用にしようと思うほどつまらなくなっていく。
ハプニングにこそ大切なものが詰まっている。
それを楽しめる人は、魅力的に感じる。
優しさや、強さもまたここから生まれる。

今回は残念ながら観には来れない友人達のためにも、新しく出会う人達のためにも続けていきたい。

桜の季節。
新しいことを始めるのにはちょうどいい。




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 [バリ Bali]

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バリに行く前、「解放」という言葉を思い浮かべていた。
たかが1週間の滞在でその意味など解りはしないと思いながらも。

デンパサール空港に到着するとウブドから馴染みの顔が迎えに来てくれていた。
2年も会っていなかったが、その時間が瞬間に縮んでしまう。
僕はバリにいる。

今回の目的は来月にせまったライブでの写真を作ること。
それほど力を入れずに、しかしこの半年での自分の変化を写し込む。
バリでどんな写真を撮ろうかというイメージをあまり作らず、その変化の流れを楽しみながら。

時期はガルンガンという、日本で言うならば迎え盆の時を選んだ。
この日のために島人は御馳走を作り、先祖のためにたくさんのお供え物を作る。
当日は村々の寺院や、親戚の家をまわり、先祖に感謝し、バリや、地球、宇宙、そしてそこに存在するあらゆるものに祈りを捧げる。

祈りの輪に入れてもらう。
あまい香りをした線香で身体と心を浄める。
精神を集中し、まずはここにいることに感謝の心を捧げる。
そして宇宙に長い平和の時が続くことを祈る。
次に、この星に、この島に、そしていまここで祈る友人達の幸せのために。
最後に自分の心がいつも平安でいられることと、少しだけのお願いをした。
祈りのあと、聖水を頂き、そこにひたされた米を額につける。

島中の人が正装に着替え、心を浄めるこの瞬間が最もバリの好きな時。
もはや「解放」という言葉はいらない。
浄めと、祈り。

翌日、祭りで賑わう寺院に行った。
カメラを構え、心の間合いを揃える。
そこにはいつもの僕がいる。
しかし、今回はいつもの間合いに持ち込む少し前にシャッターを押すことを意識してみた。
そこはまだ自分のあかに染まっていない、汚れなき瞬間がある。
そしてそこにも自分は存在する。
まっさらな時。

出会いの中で、流れの中で、知ることは多い。
ただそれに身を任せるのは、すこし怖い。
バリは、どんな時にも輝いている。




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バリ [バリ Bali]

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昨夜は日本女性によるバリガムラン・グループ『Terang Bulan *f』を観に行った。
いつものように写真を撮りながらであるが。
櫻田さん率いるこのグループは今年のバリ芸術祭に参加する。
繊細さ、優しさ、大胆さを兼ね備え、川の流れように軽やかに音が身体の中にそそぎ込んできた。
バリの女性とはまた違う、どこか懐かしいその音色。

久しぶりに明日バリへ行く。
バースデー・フライト。
赤道上空で白ワインで乾杯することにしよう。

ペジェンという村で気になる祭りがある。
古代バリの不思議な言い伝えが伝わる村。
ここには世界最大の銅鼓「ペジェンの月」が祭られている。
ブログでも紹介したように4月に池袋でガムランと写真でライブをする。
ガムランのグループ名は「Terang Bulan」
さきほど紹介したグループのコアなユニット。
日本語にすると「明るい月」
月の寺で出会った景色を、月のガムランと、月の夜にライブをするなんてなかなか洒落ている。
今回のバリは月に呼ばれたのかもしれない。

月のように明るく、波のようにざわめき、心に染み込むような写真。
難しいが楽しみである。




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シャカシャカシャカ ジェーーン! [バリ Bali]

酒がぬけていない。
昨日はガムラン練習の後、とても美味しい中華料理店『繁』に行った。
4月から富山に行ってしまうMちゃんの送別会、という名目だが要するにいつもの飲み会の雰囲気。
盛り上がる。

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その後、関西から遊びに来ていた友人が我が家に泊まる。
ガムラン話で盛り上がり、気がついたら朝の4時。
あわてて就寝。

今日は夕方までに終えたいパソコン仕事がある。
が、頭の中が、シャカシャカシャカ音がしてなかなかはかどらない。
原因はこれ↓


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昨日はこのカメさんの楽器に挑戦。
男性二人で曲に合わせて練習練習。

シャカシャカシャカ ジェーーン!
シャカシャカシャカ ジェン ジェーーン!

と勢い良く鳴らす。
ちょっといい気になって叩いていたら、うるさそうに嫌がられた。
仲間が、は な れ て い く…
シャカシャカシャカ、な気持ちが、シュンシュンシュン、と沈んでいく。
ま、しかしそんなことでくじけるようでは40歳過ぎてガムランなんか始めていない。
それぞれにみなタフである。

飲みに行っても、頭の中は
シャカシャカシャカ ジェーーン!

ビール片手に
シャカシャカシャカ ゴクッ!
シャカシャカシャカ ゴクッ! ゴクッ!

ようするに気分良く飲んでしまった。

たったいま、友人である編集者から電話がきた。
「今夜飲みませんか」というお誘い。
ブログはそろそろ切り上げて、まじめに仕事することにしよう。

酒が、ぬ け な い。







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バリからの風 [バリ Bali]

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昨日の午後はいろいろなことが空まわっていた。
落ち込むというより、自分自身が悲しかった。

銀座から新橋へとむかう路地に小さな画廊を見つけた。
入口に貼られた案内状にふと惹かれる。
キャンバスの中でなにかが揺らいでいる。
僕にはそれが飛翔する竜のように感じた。
悲しみや苦悩は森と同じ。
光によって様々なものが見え隠れする。
森に生まれ、森に育まれ、空に舞い、そしていつかまた森に眠る。
単純なことであり、作品はここから生まれる。
次のバリのイメージが広がる。

4月にはいくつかの場所でバリを展示する。
新しい縁が広がっていく。




余談
週末からガムラン三昧。
昨日は音工場での練習。
ガムランはその音のパートナーを含め多くの音を聞きながら演奏し、うねりを広げる。
昨日は違うことを感じた。
相手との間の呼吸。
間を感じ、合わせ、合わせられる。
そんなことを試していたら、音はその間の中で遊んでいるように感じた。
音ってなんだろう。
そんな音を幸せに思った。

先生、これでいいのでしょうか?



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 [バリ Bali]

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なぜ旅に出るのか?
なぜ同じ場所に行くのか?
なぜそこに住まないのか?

そんなことは解らない。
それがわかれば旅ではない。
その空間と出会えたことが幸せ。

さあ、旅に出よう。



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スアラ(音) [バリ Bali]

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新年会が続く。
昨夜は所属するガムラン講座の新年会。
休講中の僕にまで声をかけてもらい、ちょっと気恥ずかしいが参加。
仲間達の顔を見ていると、ほんのわずかな月日しかたっていないが様々な変化が見える。
人も、講座も、嬉しいこと、悲しいこと、さまざまなことがあって成長しているのだなと思った。
自分の復帰については書けないが、ガムランを、というより仲間達とガムランすることは僕にとっても待ち遠しい。

3月には久しぶりにバリに行く。
儀式や祭礼の多い時期。
いまの自分に何が見えるか、探し出せるか楽しみである。

先日、友人である編集者に新作を見てもらった。
彼女は僕の写真の中の音を感じてくれた。
嬉しかった。
僕の身体にはスアラ(音)がたしかに入り込んでいた。
ガムランも写真もとても楽しい。
そして支えてくれる人達がいることはもっと嬉しいことである。





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ガムラン、ゆらぎの音色 [バリ Bali]

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友人であり、日本のガムラン界の最先端を歩くアーティスト櫻田素子さんがバリの風と音をたっぷりと感じさせる本をだしました。
櫻田さんはガムラン・グループTerang Bulanの主催者であり、音工場やINJカルチャーセンター、横浜ガムランの会などで講師としても活躍しています。

彼女の作る曲も美しく、心に波のようにせまり、うねり、揺らいできます。
この本にはなんと、そんな曲を収録したCDまで付いています(お得!)
いまもその美しい旋律を聴きながらこのブログを書いているのですが、僕が長く書くよりも櫻田さんの書いたあとがきのほうが美しいのでここに抜粋して紹介させていただきます。





やがて、試行錯誤のなかにも、「日本で、この東京で、自分の音楽や自分たちのガムランは生まれ育って来たのだ」という、何か確かな手応えが感じられるようになりました。そんな時に、この本を執筆しないか、というお話をいただいたのです。
研究者ではなく、ひたすら音楽家としての道を歩んできた自分にできることは、この本の物語の主人公が語っているような、ガムランとの出会いの感動を表現し、異文化を行き来する中で素晴らしいと感じ、考えたことを伝えること。たくさんの友人達と、このガムランの音色を味わいたいと願うこと。

他国の文化を知ることは、自己と他とを比較し、互いの価値観や美意識を認識するという内省的行為をもたらします。人が国家・民族という枠を超えた一人の人間として、どう生きていくべきか、と考え始めるヒントをくれる、と感じています。自分と他者の違いを知る。知ったうえで、自分も他者も両方を愛する。
大切なのは、素晴らしいと思ったものを、ただ模倣するのみならず、自分にとって何が素晴らしいのか、と考えること。そして受け取った贈り物を、自分ならどのように表現できるのかと考え実行すること、ではないでしょうか。

                                 『ガムラン、ゆらぎの音色』あとがきより






おまけ
表紙ほか、写真協力としてわずかながらお手伝いさせていただきました。ガムラン仲間達とともに。
読んで、見て、聴いて、楽しんでいただける本です。


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棚田に吹く風 [バリ Bali]

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友人達がリンディック(竹のガムラン)を千葉の棚田で演奏し、バリ舞踊をすることになった。
場所は鴨川にある大山千枚田。
鴨川には数年前に釣りで行ったことがあるが、山や田を訪れるのは始めて。
土地のもつエネルギーや雰囲気がとても印象に残っているので、今回は運転手、写真、その他もろもろの手伝いとして同行することにした。

土曜日、少し雲の立ちこめた棚田に昼過ぎに到着する。
山合いを吹く風は谷をくだり、ふたたび田の底から上昇してくる。
そして畦の上にあがりきる少し手前にステージがある。
観衆は棚田を見下ろしながら今日の演奏を観ることになる。
夕暮れ、あぜ道には千本ちかい松明が灯される。
想像がふくらむ。
早く見てみたい。

リハーサルのあと、踊り手は準備のために控え室へとむかう。
演奏者は他の出演者のリハを見学。
神楽や創作ダンス、明日はフラもある。
僕はしばし里の風景を写真に収めることにする。
モノクロ写真がぴったりとはまる景色だ。
シャッターを押し巻き上げる手のスピードが早くなる。
景色とリズムがあってきた。
フィルム・チェンジも忙しい。

撮影が一段落したころに携帯電話が鳴った。
音声さんが到着したので、音のチェックがはじまるという。
ステージと客席が少し離れていること、棚田の奥へも音はのびていくのでそれを確認することになった。
マイクを渡され少しとまどいながら客席へとむかう。
素朴でありながら、楽しげに弾むような音質を持つリンディックはこの場所にぴったりだ。
スリン(竹笛)の音が、かろやかに竹の音のあいだを駆け抜けていく。
音が風景の一部となってきた。
今日はきっといい演奏になる。

松明が気持ちよさそうに田を照らしている。
炎の揺らめきを見ていると、どこか違う次元に連れていかれそうだ。
そんなことを考えているとそろそろ本番が始まる時間となった。
午後6時、踊り手や演奏者と共に楽屋を出る。
昨夜まで降った雨にあぜ道の土はまだまだ柔らかく、足下に注意する。
舞台袖にあった楽器を運んだあと、僕は客席近くの撮影場所へとむかう。

スリンの音色が流れる水のように棚田をかけめぐりはじめた。
まるで、稲や、草花の下に隠れている小さな精霊達にステージの始まりを告げているようだ。
リンディックの竹の音が風の中に舞いはじめる。
これは樹の上に住む精霊達にむかっているのだろうか。
遠く後方につながる森へと溶けていく。
棚田の風が、いま動きはじめた。



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