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知らないということ     [バリ Bali]

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バリへ通いはじめて20回を向かえる頃、バリのことをよく知っていると思うようになった。
30回を過ぎる頃には、バリのことをまったく知らないと感じるようになった。
僕はただ、自分の目の前に現れた情報をせまい視点でしか捉えていなかったことにようやく気がつく。
同じ地に何度も通うことでようやくその土地のことも、人のことも、自分のことも少し観えてくる。
いまでもやはり、よくわからない。
わからないということを知ったと言えるのかもしれない。

ガムランを習い始めて気がついたこともある。
それは音楽の知識ではなく、人が演奏するというあたりまえのこと。
その繋がりから観えたことは多く、入り込めない深みもまたわかってきた。
バリで観る仮面の踊りはその人の気配が消え、闇から何かが降りてきたようにも感じる。
面に力が宿る。
バリの人はその闇の意味を知っている。
教えられたものというより、本能で感じているのだろう。
感じられる能力があるということは、教えなくてもいい。
僕達にはその本能が隠れてしまったから、情報を集める。
集めた情報を、さも自分がよく知っているように伝達する。

9月にはハワイに行く。
今回楽しみにしているのはある施設を訪れること。
詳しくはまだ言えないが、自然の中で、生きることの原点を伝えているところ。
バリでも、日本でも、ハワイでも、自分が求めていたことが少しずつ観えてきたように思っている。
写真を撮ってきたことも、旅をしてきたことも、美味しい野菜を食べてきたことも、友人と音楽をしてきたことも、祖先からひきついできたことも。

無知を知り、足ることよりも流れることを大切にし、流れるさきに愛されること。いまはそれを大切に思う。

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