SSブログ

新年とともに   [日々]

日の出ss.jpg





裏山を尾根沿いに歩くと小さなお稲荷さんの祠にたどり着く。

いつもは人気のない所だが、見晴らしがよく、風が通り、ベンチに座っては仕事のイメージを膨らませているお気に入りの場所。
ここで思いついたプランが年明けには早速スタートする縁起のいいところでもある。
晦日の日、初日の出が見れないものかとふと思った。

元旦には手ぶらでいくのも失礼だと考え、果物を持参して夜の明けきらない山道を歩く。
近づくと驚くことに50人ほどの人達が日の出を待っていた。
お汁粉とお神酒のサービスまであり、祠には収まりきれないほどのたくさんの供物が並んでいた。
年明けの最初にお汁粉をいただき、それだけでで心も身体も温まり幸せな気持ちになる。

初日の出は祠と参道と真っ赤な鳥居の向こう側に一直線に昇った。

この小さな神社は元旦の太陽の位置を計算して作られた場所だった。
この小さな祠の歴史をあらためて調べてみたいと思うとともに、この山の気配に包まれて暮らす日々をありがたく思った。


ーーーーーーーーーー


1月20日開講のフォトワークショップは定員まで残りわずかとなりました。
お申し込み頂いたみなさま、ありがとうございます。

http://www.lohas-moon.com/photo/kohara.html

おとしもの   [日々]

鎌倉12B.jpg





時代からこぼれ落ちたものを探してみたくなる時がある。
日々の生活から逃げていったものに不安を感じることがある。

カメラを持つとそんなものを探してみたくなる。



空と海と太陽と…   [自然]

空と海と.jpg



空と海と太陽と…

見えるものはそれだけかもしれない。
しかしこの中には微生物や菌が詰まっている。
地球は光合成バクテリアが酸素をつくることによってできあがり、生物が生まれた。

僕たちには見えるものは少なく、見えないものには感謝をしない。
そんなことを反省とともに考える冬の一日。




立体   [写真 Photograph]

長谷1.jpg




水をぼんやりと眺めていると、平面だった水面が立体に変わっていく。
雲や風も。



まどろみ [日々]

寒椿1.jpg





光のまどろみと、幸せの瞬間はどこか似ている。
冬の光は温かい。



Photographer [写真 Photograph]

 生田2.jpg





直訳すると、Photo は光、 graph は画。
ならば Photographer は光の画家かもしれない。

光と影の表現とよく言われる Photograph も、個人的には光と闇と考えるほうがしっくりくる。
闇を知って光に向かい、印画紙に凝縮しては、見る人の心にふたたび放つ。

光をより深く観察するようになった。
いつまでも光を撮り続けたい。
そして放ち続けたいと心より思う。




『 小原孝博 Photo Work Shop 』を開催します [写真 Photograph]

『 小原孝博 Photo Work Shop 』を2013年1月より開催します。


新しい風景を発見する喜び。
視点を増やしたり、焦点のずらしかたを覚える。
そんなときに生まれた心の揺れを写真に表現する。
撮ることを意識することで、日常から飛び出し、心の深い森へと入り込む。
心に染み入る写真とは。


誰もが表現者であり作家です。
技術は個性をサポートする手段です。
学ぶというよりも心の深いところにある感覚を目覚めさせ、その芽を育てていく。
そんな Photo Work Shop です。
経験者も初心者も関係ありません。
写真は光跡です。
光をゆったりと捉えることを話していきたいと思います。



1月20日スタートで全5回。
場所は新宿御苑すぐそばのロハス・ムーン。
詳しい情報はこちらをクリックしてください。

http://www.lohas-moon.com/photo/kohara.html






藍夏88.jpg





雲の家路   [旅  Travele]

すすき.jpg





帰省の海   [心]

shizunami1.jpg




帰省すると海にいく。
子供の頃はこんな色をしていたかと時々驚くことがある。
観える色がまた変わる。


光に影に   [写真 Photograph]

鎌倉tb.jpg





写真はある日突然に苦しくなって、ある日突然にさらに楽しくなる。
光に向かい影を背負い、影を向いて光を思う。



秋の花火   [写真 Photograph]

彼岸花10.jpg






去年も、一昨年も、同じ場所に咲いた花。
観る景色も、撮る意味もまた違う。


縁ありて   [日々]

縁1s.jpg





「縁ありて花開き、恩ありて実を結ぶ」

この夏に大分でいいちこの会長から頂いた言葉。
縁が繋がる自分を作りたい。
恩を返せる自分でありたい。



赤   [写真 Photograph]

彼岸花1.jpg





夏の太陽が流した血、彼岸花の赤



秋   [写真 Photograph]

すすき1.jpg





風と共に秋がくる。
月明かりにススキが揺れた。



藍夏5          [写真 Photograph]

aika5.jpg




ブルームーンの下で藍



藍夏4        [写真 Photograph]

aikac7.jpg





行く夏。
青が眩しく、藍が滲む。



藍夏1   [写真 Photograph]

AO1.jpg




委ねてみる勇気。
蒼が藍になり、空が降りて来る。



蓮夏(れんげ)7   [写真 Photograph]

renge35.jpg





その花に近寄ろうとすれば、水に濡れ、泥に沈む。
大切なものは少し離れたところにあるものだろうか。
切なさが、美しさ。



夏は1000枚以上も蓮を撮った。
蓮は泥に咲き、離れた花には近づけない。
すべてを標準レンズ1本で撮影した。
等身大の間合いでしか大切なものとは向き合いたくはない。



宇佐へ   [旅  Travele]

USA02.jpg USA15.jpg




以前にfacebookで宇佐公康氏のことをコメントしあっていたら、結果的にその孫娘である友人達と大分の宇佐神宮に行くことになった。

神話に登場する「因幡の白兎」は、当時勢力が強かった和邇族(ワニ族)と菟族(ウサ族)と争いのあと、大国主命がウサ族を助けたという話が元になっているという。
また月にウサギがいるのも、月の観測を受け持っていたのが宇佐族だからという説もある。

宇佐神宮の本宮は御許山の山頂にある大元神社。
古代、ここに女神が降臨したのが伝説の始まり。
山頂には巨大な石棺があり、ここに卑弥呼が眠っているという説もまたある。
神社の奥にさらに鳥居があり、神域は鉄線で囲まれここから先は神主以外は入れない。
真夏の山をトレッキングする。
暑い、そして山の気配が変わっていく。
雨に濡れた道、足を滑らせれば谷底へと続く。
巨大なヒル、イノシシなどに遭遇しながらようやく山頂へ到着。
そこには樹もない、まっさらな空間、広場があった。
その広場を中心に山頂の世界は展開する。
一方には大元神社があり、その奥に石棺が眠る。
その対角線上に大元八坂神社があり、スサノオが祀られている。
また、広場の中心で直角に交錯する参道。
その上空は地上から太陽まで縦の線が繋がっている。
古代に神の住む山として崇められてきた神奈備山のマジックなのだろう。

山を下ると宇佐神宮へと向かう。
目的地は御鍛冶場と呼ばれる大きな池の畔にある霊泉の湧くところ。(写真本文下)
全国で信仰篤い八幡様は、この場所に現れたのが始まり。
宇佐家の人達に様々なことを聞くと、この霊泉で清めるのがとてもいいとアドバイスされた。
写真には地面に赤いものが三つ写っているが、これが井戸の蓋。
これを開けて、柄杓でその水をすくい、手に、頭に、祓いの水をかける。
水をかけると、なぜか不思議な匂いが身体から湧き出てきた。
「千と千尋の神隠し」で、湯屋で汚れた神様に湯を浴びてもらい、穢れを祓い、清らかに生まれ変わってもらうというシーンを思い出す。

旅の最後の夜に友人がお世話になっているというある会社の会長と食事をする幸運に恵まれた。商品を聞けば誰もが知っている会社。
「縁ありて花開き、恩ありて実を結ぶ」
まさにこの旅をしめる最高の言葉をいただいた。

食事の前には一本の電話が鳴った。
東京の編集部からだった。
「小原さん、来週大分に行ってもらえませんか?」
新しい旅が始まる予感に胸が高鳴った。




USA14b.jpg





あお    [写真 Photograph]

SCAN0259cc.jpgSCAN0260cc.jpg









この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。